WEBサイトを通じて一般住民、市区町村担当者などへ提供されている河川情報の信頼性を確保するため、精度監視を的確に行うべく、24時間365日、システムの状態や異常値の監視等を行っています。 監視の対象となっている観測箇所は、全国で約16,000箇所※、観測データ数にして年間約8.4億件※になります。 また、年間約4,500件※の異常値について、河川管理者等に対して、その状況を速やかにお知らせしています。 加えて、異常値の監視を支援するための研究を行っており、現在、AI(Artificial intelligence)を活用した異常値検出方法について研究しています。 ※令和7年3月現在
また、水文観測を持続的かつ安定的に実施するとともに、精度向上を図るため、新しい観測技術の評価、活用方策の検討を行っています。 具体的には ①新しい水位・流量観測技術の評価、現場への普及 ②レーダ雨量計の活用等を実施しています。 ①の流量観測技術については、近年非接触型流速計測法(電波流速計法、画像処理型流速計測法)による流量観測の導入が進められており、この流量観測技術に関する研究を進めています。
■異常値の監視について
近年の成果は以下の通りです。
河川水位データの異常値検出システムの開発〈「水利科学」第67巻第2号 2023年6月 掲載〉降水量データの異常値検出システムの開発〈「水利科学」第68巻第1号 2024年4月 掲載〉
■非接触型流速計測法について
非接触型流速計測法(電波流速計法、画像処理型流速計測法)の現場実装の推進を支援することを目的として、土木学会水工学委員会 河川観測高度化研究小委員会との共催で「合同流量観測会」を開催しました。
(令和6年8月、令和7年4月)
詳細については、こちらをご覧ください。
水文観測データの精度管理と利活用
水文観測は、国土の開発と保全並びにその利用の高度化等に資する基本的なデータを収集する調査です。 水文観測データは、正確性、連続性、継続性、均質性が求められるため、観測し記録されたデータについて照査し、精度を管理しています。 リアルタイムの観測データや、観測データの照査後に確定値として蓄積されたデータは、河川の維持管理・整備、危機管理、避難行動など様々な場面で活用されています。