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基本計画
河川情報センター基本計画
(平成19年5月24日理事会承認)

はじめに  3. 基本方針
 1. (財)河川情報センターの使命  4. 重点プロジェクト
 2. (財)河川情報センター基本計画の位置づけ  5. 超大規模災害の対応検討


 
 はじめに

  平成16年や18年の災害に見られるように、内外で大規模な自然災害が発生している。これに伴って、

   ・中小河川などにおける情報提供の充実をはじめとした迅速な警戒避難体制の確立。
   ・少子高齢化の進展、生活・就業形態の変化などを踏まえた警戒避難体制の確立。
   ・避難勧告などについて、的確な認識や行動がなされるような仕組みの確立。
   ・災害時の自然の外力は施設能力を超える可能性が常にあることを踏まえた備えの確立。
   ・都市域の地下空間の浸水に対する防御と的確な避難誘導体制の構築。

などの課題が明らかになっており、一段と精度の高い河川情報を迅速かつ正確に、さらにはわかりやすく伝えることが求められている。

 こうした災害の発生を受けて、水防法も改正された。

 さらに、ICT(Information and Communication Technology)の一段の進展も見られている。

 また、国土交通省では、平成18年4月より、「統一河川情報システム」の本格的運用を開始した。これに伴って、(財)河川情報センターの役割も、これらのシステムの改良や運用の支援、有効活用の促進などへ移行した。

 このような河川情報センターをとりまく状況の変化や、さらには公益法人制度の抜本的改革、入札契約制度の改革などに的確に対応して、業務の遂行や体制の整備を図るため、今般、河川情報センターの新たな基本計画を策定するものである。


 
 1.(財)河川情報センターの使命

 (財)河川情報センター(以下「センター」という。)は、河川・流域情報に係る専門的かつ高度な技術力やノウハウを有し、先端の河川・流域情報の技術を行政に適用するための能力を有している。また、専門的かつ高度な業務の執行を可能とする業務執行体制を備え、さらに、豊富な専門的業務の受注実績、公益法人としての中立性、公平性などを有するシンクタンクである。

 センターは、河川・流域情報を活用した水防災や国土管理を進めるため、洪水、土砂災害などによる被害の軽減、個人や組織としての危機管理能力の向上、並びにICTのイノベーションの成果を活用した水防災に係る先端の情報技術の開発、普及及び活用促進といった他の組織では果たし得ない使命を担っている。

 センターは、この使命を果たすため、24時間、365日、リアルタイムの河川情報提供システムの開発、監視・運用、改良などを通じて、国民や社会の安全・安心に直結する情報の発信側、受信側両面での河川情報の共有化や、河川情報の全国的な質の整合と精度向上に努め、その成果を広く国、地方公共団体、防災関係機関、国民などに提供し、かつ成果の活用の促進を図ってきている。

 近年、平成16年、18年の災害など、内外で大規模な自然災害が発生し、一段と精度が高く、きめ細かな河川情報を迅速かつ正確に、さらにはわかりやすく伝えることが求められている。また、普段から流域、河川情報を国民に提供し、河川管理者と国民の間で共有することの重要性も指摘されている。さらに、水防法も改正され、氾濫後の浸水区域や浸水深の予報を行うこととなり、水位情報周知河川の設定や浸水想定区域の指定対象河川の拡大も措置された。

 センターは、シンクタンクとしての専門的能力を生かして、こうした近年の河川情報を巡る状況の変化に適切に対応しつつ、国や地方公共団体の業務を支援、補助して、その使命を果たし、もって公益の増進を図っていく。


 
 2.(財)河川情報センター基本計画の位置づけ

 1.のセンターの使命を踏まえ、計画的に業務を遂行するために、毎年度作成する「事業計画」に対する基本的な方向を示すものとして、(財)河川情報センター基本計画(以下「基本計画」という。)を定める。

 基本計画は、今後おおむね5か年を対象期間とし、災害の発生状況、ICTの進展、社会経済情勢の変化などに対応し、必要に応じて見直しを行うものとする。


 
 3.基本方針

 次の基本方針に基づいて業務を実施する。

(1) 国民の生命、財産を、洪水、土砂災害などから守るため、24時間365日、観測データを監視しデータ精度の維持・向上を支援するとともに、「市町村向け川の防災情報」及び「一般国民向け川の防災情報」(固定端末・携帯端末)の運用と、これらを踏まえた統一河川情報提供システムの改良を支援する。また、観測データの監視・精度向上・高度照査によるデータの品質管理、レーダ雨量全国合成システムの運用管理などを支援する。これらにより、河川管理者、防災関係機関、国民それぞれに対する、迅速、確実、正確でわかりやすく、受け手の立場に立った情報の提供を支援する。

(2) 水防法の改正に対応した避難誘導体制の構築に資するため、人工衛星、飛行機、ヘリコプター、地上センサーなどを活用した流域の氾濫情報の収集方策や、地上デジタル放送を活用した氾濫情報の提供方策の開発、確立を支援する。また、安全安心社会の構築を図るため、動く洪水ハザードマップ、地下街ハザードマップ、浸水被害リスクマップなどのハザードマップの整備、普及を支援する。 (3)河川管理者、国民の間で流域、河川情報を共有し、国民も普段から流域、河川情報の受発信に慣れるよう、流域交流拠点の活性化、河川情報誌の出版などにより、河川の役割、機能などを踏まえた、さまざまな流域、河川情報の収集、提供、活用を支援する。

(3) 洪水、土砂災害などによる被害の軽減に向けて、今後、一段のイノベーションが期待されるICTを活用し、水循環に関する汎用型シミュレーションモデル、避難誘導支援ナビゲーションシステム(以下「ナビ」という。)などの先端の防災情報システムの開発を支援する。
(4) 河川管理者、防災関係機関、国民の間の河川情報の共有、活用の促進や行政の効率化に向けて、「水情報国土データ管理センター」の運営と、データの標準化、データベースの構築、インターフェースの整備など、一層の機能向上を支援する。
(5) 渇これまでの計画や記録を超える降雨量、水位、流量、潮位、波高の発生など、災害の激化に対応して、国などの防災組織について、適確な能力診断に基づき、地方自治体との連携体制を支援するロールプレイング演習の実施やロールプレイング演習を活用した危機管理行動計画の策定を支援し、危機管理能力の向上、危機管理体制の確立を図る。


 
 4.重点プロジェクト

 次のプロジェクトを重点的に進める。
 なお、プロジェクトの実施にあたっては、仕事の流れ全体を視野に入れたトータルなシステムを提案、開発するよう努めるとともに、必要に応じて産官学からなる研究会等を設置するものとする。

(1) 河川管理者、防災関係機関、国民、それぞれに対する、迅速、確実、正確でわかりやすく、受け手の立場に立った情報の提供の支援

24時間365日のデータ監視、データの精度向上の支援
 河川情報は国民の安全の確保に直結するものであり、誤情報が出されないように常時監視する必要がある。
 センターは、設立以来、豪雨の発生、水位の急上昇などを常時監視し、観測機器の誤作動や通信回線の不具合によるデータの未着、データの異常などを発見し、修正もしくは取り消しを直ちに実行し、必要に応じて河川情報システムの改良を実施するなど、24時間、365日のデータ監視を行ってきた。また、合わせて、データの確実性向上に関する検討を実施して精度向上の支援を行ってきた。
 この実績と蓄積された知識、経験を活かし、センターが独自に開発し、著作権を有する情報監視システムを用いて、引き続き、河川管理者、市町村などへ提供される配信情報の誤情報監視の強化を図るとともにデータの精度向上を支援し、情報監視の質的向上を進める。

「市町村向け川の防災情報」及び「一般国民向け川の防災情報」(固定端末・携帯端末)の運用の支援
 統一河川情報システムは、国土交通省が、水害時の危機管理体制を強化し災害支援体制を確立することを目的として、河川情報の収集、処理、配信に関するソフトの共通する部分を全国的に統一したものであり、センターがプログラムの相当部分について著作権を有している。
 センターでは、運用を開始している固定端末・携帯端末による「市町村向け川の防災情報」及び「一般国民向け川の防災情報」の運用を支援する。
 統一河川情報システムは、平成15年度の開発以降、多くの機能追加により、提供情報の充実が図られてきた。今後とも、国、自治体で河川情報を共有する基幹システムとして機能していくよう、ICTの進展に伴うサーバやネットワークの性能向上、ソフトウェア技術の革新などに適確に対応して、また、CRM(Customer Relationship Management)体制を通じて得られる運用の結果と利用者の声を踏まえて、情報内容の付加、システム改良などが実施されるよう支援する。
 また、センターでは、国土交通省による「市町村向け川の防災情報」の配信対象でない利用者への情報提供サービスとして、国による情報提供とほぼ同じ内容の「FRICS川の防災情報ネット」を運用しており、引き続き料金水準の低減に努めつつ、情報提供を行う。

画像情報の配信、活用の支援
 水位・雨量等の河川情報を提供している統一河川情報システムについて、河川管理用CCTV(全国約5千台)の映像を、連携して表示するための検討を支援する。また、ヘリコプター、衛星中継などからの多様な映像を整理して表示するシステムの検討を支援する。

民間事業者への情報提供の支援方策検討の支援
 河川情報の普及と有効活用を図るため、ICTの一段の進展を視野において、レーダ雨量計、地上雨量計、テレメータ水位計などで観測された河川情報について、加工情報ではない電子データを、民間事業者へ提供するための支援方策を検討する。

地上デジタル放送への統一河川情報システムコンテンツの提供手法の検討の支援
 平成23年7月には、地上アナログ放送は地上デジタル放送へ完全移行する予定である。
 また、統一河川情報システムにおいて、固定端末や携帯端末による情報提供が行われているが、お年寄りやこれらの機器を利用しない層(いわゆる「情報弱者」)に対しては、慣れ親しんだテレビによる情報提供が望ましい。
 以上のことを踏まえ、地上デジタル放送における洪水に関するニュース映像等に合わせて、統一河川情報システムの防災情報を同一画面上で出すための方法や、河川予警報の発令時に関係市町村エリアで放送画面上にテロップや関連情報を表示させるための手法等についての検討を支援する。
 また、これらについての検討のため、有識者や関係団体等からなる「地上デジタル放送活用研究会」を設置する。

レーダ雨量全国合成システムの運用の支援
 レーダ雨量計について、レーダ雨量計運用監理指針(案)にもとづき、センターがプログラムの相当部分について著作権を有する レーダ雨量計全国合成システムの運用管理を支援し、精度の向上に向けた合成システムの改良について提案する。
 また、電力値データのオンライン化など、レーダ雨量計全国合成システムの改良を支援する。

レーダ雨量計を活用した分布型流出解析モデルの普及の支援
 レーダ雨量計を活用した河川管理・ダム管理支援システム開発の一環として、分布型流出解析モデルを用いた洪水予測システムの構築を支援し、普及を図る。

高度照査等による水文観測データの品質管理の支援
 国土の利用・整備・保全のための基礎資料である水文観測データ(雨量、水位、流量データ及び水位流量曲線)について、センターが独自に開発し、著作権を有する高度照査システムを用い、センターが擁する高度で専門性の高い経験、学識等を持つ技術者が総合的に判断して確定値にする高度照査の実施を支援する。
 また、雨量観測所の総点検の実施を引き続き支援するとともに、水質観測所の総点検の実施について検討を支援する。
 さらに、水文観測に関する技術力を確保するため、担当者を対象とした講習会の開催などの支援を実施するとともに、現地での水文観測を監理する水文観測技術者(仮称)制度について検討を支援する。

中央洪水予測支援センター(仮称)の検討の支援
 洪水予報について、全国のどの河川で洪水予報が発令されているか、また全国のどの地域が危険であるかを表現する全国レベルのマップはまだ整備されていない。また、洪水予測計算については、各機関がそれぞれ独自に行っていることから、予測精度に差がある場合もある。
 一方、地域の実情を把握した上で、よりわかりやすくきめ細かな河川情報を提供し、迅速・的確な洪水対応を行うことが求められている。特に大規模な災害時には、速やかに広域的な支援体制を組むことが必要となってくる。したがって、地域にあった精度の高い洪水予測と、広域支援のための全国レベルの情報提供が今後ますます必要となってくる。さらにマスコミを始め一般に対しての迅速・的確な情報提供も強く求められている。
 以上のことから、共通の洪水予測プログラムを各洪水予報機関に普及させるとともに、各洪水予報機関を統一的に指導して、精度の高い洪水予測を行い、また、各洪水予報機関からの情報を全国でとりまとめ、速やかに広域的な支援に対応できるような組織として中央洪水予測センター(仮称)の検討を支援する。

CCTVカメラ等(光ファイバーケーブル、センサーを含む)による堤防・河川空間監視システムの開発、構築の支援
 河川沿いにはすでに数多くのCCTVカメラが設置されるとともにその画像は光ファイバーネットワークを通じて収集・配信されている。これらの情報インフラを活用し、河川管理の高度化・効率化を図るため、カメラの画像処理により水位を計測するシステムの構築を支援するとともに、洪水時における堤防の漏水、越水、洗掘などの異常を監視するシステム(堤防監視システム)、平常時における河川への不法投棄や不法占用を監視し自動的に河川管理者に通報するシステム(河川空間監視システム)などの開発、構築を支援する。

災害情報プラットフォームの構築の支援
 地図や航空レーザ測量による精密地盤高データ、洪水氾濫解析データ等を基盤情報として搭載した「災害情報プラットフォーム」のネットワーク上への構築を支援し、多くの市民から、ローカルで鮮度の高い災害情報を受け入れ、その結果を「集合知」として官民で共有するとともに防災活動に活用する体制を整える。

(2) 流域の氾濫情報の収集・提供、ハザードマップの整備・普及の支援

人工衛星、飛行機、飛行船、ヘリコプター、リモコン飛行機等による氾濫流の把握手法の開発の支援
 堤防が破堤した場合、氾濫水の挙動を面的に把握し、被害の広がりについて全体像を把握することは、浸水対応をはかる上で最も基礎的な情報である。そのため、上空から氾濫水の広がりをリアルタイムで把握し、その情報を共有化する手法の開発を支援する。

センサーネットワーク(ICタグを活用した浸水範囲の把握、携帯電話等を活用した雨量観測を含む)開発の支援
 災害時にリアルタイムで面的な水理・水文情報を迅速に収集・処理し、河川管理者のみならず広く一般国民に防災情報を提供するため、河川流域及び氾濫原における高密度センサーネットワークの整備及び活用を支援する。
 固定型センサーとして、ICタグを氾濫原に設置し氾濫時の浸水範囲やフロントを観測する浸水センサーシステムを検討する。
 移動型センサーとして、自動車のワイパーの動きから雨量を計測するセンサー、また、携帯電話が常に基地局とやりとりしている信号の減衰や乱れから雨量を計測する技術を検討する。

動く洪水ハザードマップの普及の支援
 平成17年の水防法改正で大河川において、氾濫による浸水の区域及びその浸水深の予報も必要に応じ行うことになった。これに対応して、「動く洪水ハザードマップ」の開発支援を継続するとともに、現場の災害情報などをGIS上に表示できる機能を実装するなどの改良を図り、積極的に広報・普及に努める。

作成に高度な技術を要する地域などにおける洪水ハザードマップの整備の支援
 近隣の避難場所が不足すると予測される大都市の氾濫区域や地下街を有する地域、避難場所の確保に広域連携が不可欠な地域、広域的な洪水特性を考慮して避難場所を検討すべき地域など作成に高度な技術を要する地域も含めて、必要な市町村の全てが適切に洪水ハザードマップを作成できるよう全国的に支援する。また、氾濫域の浸水確率、浸水確率毎の被害額の分布などを表示する浸水被害リスクマップの作成を進める。

次世代ハザードマップの整備、普及の支援
 最新の災害予測技術と空間誘導技術を活用し、リアルタイムの災害危険地域と高齢者等災害弱者をはじめ国民一人一人の状況を勘案した最も適切な避難先、避難経路等を各個人に提示する次世代ハザードマップの整備、普及を支援する。

(3) 普段からの河川、流域情報共有に向けての支援

流域交流拠点活性化の支援
 流域情報の共有化を促進するための業務の一環として、流域交流拠点の活性化に向けた環境学習や地域交流活動の支援を継続する。

河川情報誌の出版
 これまで蓄積した知識を生かし内容の一層の充実を図りつつ情報誌の出版を継続する。

(4) ICT技術を活用した先端の防災情報システムの開発の支援

水循環に関する汎用型シミュレーションモデルの開発、運営の支援
 我が国は、複雑な地形、気象的特徴を有するとともに、氾濫区域に社会経済が集中しており、水循環や水環境を理解するために多くのソフトが生み出されてきた。しかしこれらの多くは地域毎の個々の現象を理解するために単体のソフトとして作られている。近年、流域・氾濫域を一貫した治水対策や水の高度利用、生物多様性の保持、CO2の削減など複合現象の一括解析、合理的な水循環管理を行うことが必要となってきている。このため、個々のソフトの内容や言語の違い、作成年代を問わずに結果のデータだけを交換することにより、個々のソフトを相互に利用でき、複合現象が解明できる汎用型の「水循環シミュレーションモデル」の開発及び運営支援を行う。

避難誘導支援ナビの開発の支援
 国民一人一人がわかりやすい情報を取得できる社会の実現のため、ICT技術を活用し、次のようなシステムからなる避難誘導支援ナビシステムの開発を支援する。
1) 町中に設置されている電信柱や自動販売機、道路標識等にICチップを埋め込んだ、リアルタイムの浸水範囲と浸水深等の情報を収集把握するなどのセンサーネットワークシステム。
2) 流量規模別・破堤点別の災害危険性データベース、建物防災強度データベース、避難行動データベース、地下街避難誘導データベース、災害リスクデータベースなどからなる次世代ハザードマップ。
3) これらを活用しつつ、社会的要因、個人的要因、リアルタイム的要因などから、不特定多数の携帯電話保持者や情報弱者等のニーズを把握して、行動パターンを推定し、推定された個人の行動パターンに対応し、避難誘導から避難完了確認までの一連の情報提供を行うシステム。

(5) データの標準化、データベース構築、インターフェースの整備などによる「水情報国土データ管理センター」の一層の機能向上の支援

 国土交通省では、「水に関するあらゆる情報を収集・整備し、国民がそれを共有し、活用することによって実現された、安全で多様な文化を持つ国土」を「水情報国土」として定義し、そのための情報発信組織として「水情報国土データ管理センター」を設置している。
 センターでは、この「水情報国土データ管理センター」について、運用及び問い合わせ対応などの運営を支援するとともに、提供データの種類、内容の充実を図るため、河川に関わるデータの標準化、水文・水質データベース、災害履歴データベース、河川管理データベースをはじめとするデータベース構築、インターフェースの整備を進め、データ管理センターの機能向上を支援する。なお、データベースの構築にあたっては、データ管理センターにおけるデータ認証の仕組みと、事務所の日常業務の中で作成、更新がなされ、利活用される仕組みとがあわせて構築されるよう支援する。
 また、「水文水質データベース」について、過去データの登録促進を図るとともに、データの統計処理機能や既往洪水の検索機能の追加などのデータベースの充実、改良の推進を支援する。さらに、統一河川情報システムとデータベースの結合を支援し、データベースの活用促進を図る。

(6) 気候変動に伴う集中豪雨の頻発、東海、東南海・南海地震の切迫性の高まり等、災害の激化に対応した危機管理体制の確立に向けての支援

 平成16、18年の出水に鑑み、国においてもロールプレイング方式の演習の普及をさらに進めている。このため、センターが自ら開発し、著作権を有する危機管理演習システムを活用したロールプレイング方式の演習について、センターの災害対応の実務経験のノウハウを生かして、地方自治体との連携体制を支援するロールプレイング方式の演習の一層の高度化を進め、洪水、地震等の危機管理演習を積極的に実施して、国における危機管理体制の整備の支援を図る。また、非常時の適切な情報発信を図るための報道機関と連携した情報提供訓練の実施、関係機関間での討論型でつくる危機管理行動計画(ロールプレイング方式の演習での検証)づくりなどの支援を進める。これらのため有識者などからなる研究会の設置やテキストの整備を進めるとともに、危機管理演習の企画、運営、評価に従事する危機管理演習技術士(仮称)制度について検討を支援する。
 また、多くの情報が輻輳する危機発生時において、情報の収集・整理・共有などの一連の作業や、情報に基づく判断・処置・指示などについて、災害対策本部の組織全体として迅速適切に実施できるかなど、災害対応能力を診断するためのシステム(ICT技術を活用した危機管理シミュレータ)の開発を支援する。災害対応能力の診断結果は、危機管理演習の基礎資料とするとともに危機管理行動計画作成に役立てる。


 
 5.業務の進め方

(1) 事業の実施にあたってはコンプライアンス(法令遵守)を徹底する。また、可能な限りコスト縮減を図る。

(2) センター内で研修を積極的に実施し、技術者の資質を向上し、業務遂行能力の向上を図る。

(3) 河川情報シンポジウム、河川情報取扱技術研修、河川情報センター講演会、危機管理研修、学識者との研究会、海外からの研修生の受け入れなどの公益に資する事業を積極的に実施し、当センターの業務成果を積極的に社会に還元する。

(4) 最新のICTを活用して、積極的に、先端技術の調査研究、開発及びデータベースの整備に取り組む。成果として得られた知的財産権については適切に確保するとともに、業務への活用を促進する。

(5) 当センターが開発したシステムについて、適切なアフターケアが実施可能なように、維持管理体制の確保に努める。

(6) 固定端末・携帯端末による「河川管理者用統一河川情報システム」、「市町村向け川の防災情報」及び「一般国民向け川の防災情報」の運用管理支援、「FRICS川の防災情報ネット」による情報提供などを通じて、幅広い層から様々な顧客の声が届けられる。これらの貴重な声を踏まえつつ、顧客の方々へのサービスを第一義においたCRM(Customer Relationship Management)体制のもとでさらなるサービスの充実を図るとともに、情報提供内容の充実に取り組む。


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